FILE.5『理想の自分を目指して』徒歩日本一周よこみー
みなさんこんにちは!ごやです!
今回はあの徒歩ダーさんに会いに横浜へ行ってきましたよ♪
歩いて日本一周中のよこみーさん!
よこみーさんが『よこみーと一緒に歩こう』企画を催していたのでその様子を密着させてもらいました!
福岡からカブでブロロロロ~っと
はじめまして!よろしくお願いします!
生で初めて見たけどやっぱりこの荷物はスゲー…
食事休憩中にインタビューさせていただきました!
ーよこみーさんはどのような旅をされているんですか?
よこみー:歩き縛りで日本の47都道府県の県庁所在地を通過しながら日本を一周するという。今は、4年目に入ったところですね。結構中断とか働いている時間が長いから。
ーなぜ日本一周をしようと?
よこみー:もともと日本一周には興味がなくて。見た事もほとんど無かったし、そういう人達がたくさんいるとは知らなかったけど。出身は北海道で東京へ大学行って、自分で飲み屋を経営して自分の未熟さが原因で一緒に仕事してた人達が離れていって、やりたかった仕事が失敗してどうしようとなって。そこである友人が皆を集めて「今日はお前に言いたい事がある」と言って。お前のこういうところがダメだと俺を叱ってくれて。そこで言われて初めて気付いて。じゃあ、このまま違う仕事を始めようと思っても今のままだったらきっとまた同じような失敗をしてしまうんじゃないかと思って。
そして叱ってくれた友人が「沖縄から北海道まで歩くのを一緒にやらないか」と誘ってくれて。色んな人の優しさに触れるし色んな人に出逢えるし毎日違う環境にいるので歩き旅を通して自分の精神面を鍛えて、それからもう一回頑張ればいいんじゃないのって言ってくれて。その時、精神的に沈み過ぎてて毎日泣いてるぐらいの感じだったから。で、「それだ」と思って。
ー最初は二人旅の日本縦断が目標だった。
よこみー:相方がルールを決めたから、とりあえず一歩でも県のどこかでも入れたらいいんじゃないかみたいな感じで言ってて。全部旅のルールとかは相手任せだったから。旅の5日目でお金を使い果たし沖縄でバイトしてたんですけど、旅の10日目くらいで喧嘩して相方が飛行機で帰っちゃって。「あっ、ひとりになっちゃった」って。
相方がいなくなっちゃったからどうやって回ろうかと考えた時に各都道府県を一歩だけ入ればOKというのもなんかもったいないなと思って。じゃあ全部しっかり回りたいけど、どうやったら簡潔に人に説明できるかなと。その時に「県庁所在地を結んで歩こう」と思って。で、沖縄スタートになってしまって東京に住んでたから知り合いいっぱいいたしゴールを東京にしようと、日本の首都だから丁度良いと思って。二人での旅の計画では半年から1年だったけど、ひとりになってから3年から5年に変えて。今現在、県庁所在地で言うと31都道府県目。期間で言うと5年計画のうちの3年4ヵ月目。
ーなぜ歩きでやろうと?
よこみー:どうせなら凄い事をしたいというのが相方の考えだったから歩きが一番手段としては凄いだろみたいな。それで「そうだね」と乗っかったから。だから疑問も持たず歩きで誘われたからそれに乗ったみたいな。本当に何も考えてなかったから。
ー沖縄三線を背負って?
よこみー:バイトしていた沖縄居酒屋に沖縄三線っていう楽器があってそれをたまに来る常連さんが弾いたりしてたんだけど、そこでその楽器に興味を持って。普通、楽器ってスタジオとかホールでしか弾くイメージがなかったけど三線って人が集まったら弾く。飲みの場でもお祭りでも弾くし、とりあえず人が集まったら誰かしら弾いて皆踊ってるみたいな。そういう色んな人の中心にある楽器というか、身近な楽器。そこに惹かれて中古で三線を買って持ち歩く事になって。
旅先で沖縄三線を弾くよこみーさん(本人写真提供)
ーこれまでの旅で楽しかった場所や事はありますか?
よこみー:どこも楽しいけど、各都道府県に若者のコミュニティがあってシェアハウスだったり学生団体だとかそういう輪に入れてもらって、皆と数日間生活して。それがやっぱり忘れられなくて楽しい想い出かな。楽しいと思った事の周りには必ず人がいて自分ひとりでいる時とはやはり比べ物にならないかなと。
旅を始めてすぐ(沖縄/万座毛)
通行止めで大きく迂回(大分県/別府)
ーこれまでの旅でつらかった事等はありますか?
よこみー:足を痛めてちょっとの距離なのに全然そこまで行けない時の悔しさ。何やってんだろう自分みたいに思った時が辛かった。あと辛かった時期というのもあって、旅をしていく中でやっぱり長いから途中で旅をする目的とか意味みたいなのを忘れかける時期があって。非日常の日常だから。毎日違う事の起こる毎日でそれにすごく飽きて帰りたいと思った時期もあって。そういう時期はあまり楽しくなかったかな。
ーこれまでの旅で感動した事等はありますか?
よこみー:ひとつは景色で。北海道育ちだからキャンプで北海道あちこち回っててほとんど旅中景色で感動する事はなくて。それでも『竹田城跡から見た雲海』とか『富士登山での景色』とか。
シェアハウスでサプライズで「いってらっしゃいパーティ」とかしてもらった時とか。人とうまくいかなくて失敗した部分が多かったから、そんな自分がこうして見送ってもらった事と見送ってもらえるようになったんだ自分と思えた事のダブルで感動して。
あと旅中の熊本での災害ボランティア生活からの出発の時。自分が役に立ったという嬉しさと、もうちょっと自分に出来る事があったんじゃないかという気持ちがあって。それでも皆すごく喜んでくれてその時はもう涙がとまらなかった。
ー荷物の『日本一周』アピールが凄い。
よこみー:旅を続けていくなかで日本一周の看板を掲げる事に否定的な人もいて。掲げる人もいて。何でだろうと自分も考えたりして。今は荷物の360度どこから見ても日本一周というのがわかるようにはなっててその意味のひとつは、荷物が大きいからあの荷物で日本一周と書いてない事を想像した時に…怖いんだよね、単純に。自分の地元であの荷物で何も書いてない見ず知らずの人が歩いてると考えたら、そんなの怖い。警戒されちゃうけども日本一周と書いてる事によって警戒心を持たれないというか。目的がわかる。警戒されても良いことはないから、色んな人との出逢いを目的としている以上、人と話していかなきゃいけないし。人と知り合うきっかけができる、知り合える人の分母が増える事が大きくて。興味を持ってくれた人は声を掛けてくれるからそこから生まれるコミュニケーションがあるなと思って。
日本一周の看板をつけてる以上は、野宿はするけどそれでもマナー良く。責任感は出てくると思う。歩いて日本一周の看板つけてなかったら電車やバスに乗ってもわからないし、歩いて日本一周って書いてる事で自分を律する。自分を叱ってくれる人がいなくても看板が自分を叱ってくれるというか。
沖縄三線を背負ったバックパックを倒れないよう自立させるため側面のボックスが支える。収納のボックスとして活用
ー旅でのおすすめの装備やアイテム等はありますか?
よこみー:名刺かな。こっちから名刺を渡して「あっ、じゃあ俺も名刺やるよ」って言ってくれた人が結構凄い人だったりするから。日本一周看板で人との出逢いを増やして名刺でさらに繋がりを強固にする。看板プラス名刺っていう。
ー靴とかはどういう物を?
よこみー:靴はとにかく安いやつをはきつぶす。良い靴もどうせ底は減っていっちゃうから濡れても汚れても無くしてもいいような靴を(笑)。あと軽いやつ。歩くのがアスファルトだから登山靴みたいなやつよりかはランニングシューズの方が向いてる。安さと軽さは正義だと思ってる(笑)。
ー旅で大事にしている事、意識している事、モットー等はありますか?
よこみー:清潔感。相手に不快を与えないし不潔より清潔な人の方が絶対話しかけられやすいし、人との出逢いを目的としている旅だからこそ清潔感はマストだなと思って。そこには気を使ってるつもりで。もじゃもじゃに髭伸ばしたり髪伸ばしたり、それも旅でしかできない事だけど、自分の場合は色んな人に助けられながらじゃないとできない旅だし、人とふれる事が目的だからそこは意識してる。
あと、カメラ向けられたらポーズとる(笑)。撮られたって場面でもポーズとる。なるべく好印象でありたい。日本一周の看板をつけてる以上。
ーよこみーさんにとって旅の魅力とは。
よこみー:日本一周の中での旅の魅力という意味では、色んな人との話しができて価値観にふれられるし、自分はどうなんだろうと考える時間が持てるところにあるのかなと思ってて。仕事をしてたらあんまり自分の今の生活について見つめ直す機会ってないと思うし、自分がどういう人間でどうなりたくてっていう自分への理解を深めるのに凄くいいなっていう。自分と会話する、そういう時間が持てる事が自分の中では最大の魅力かな。あとは全国に友達ができる事。
ーまだまだ旅が続きますが旅が終わった後にやりたい事等はありますか?
よこみー:バイクで日本一周です。それでお世話になった人の所をまわりながら旅の話をできたらなぁと思って。歩きでまわってる時に行けない所っていっぱいあるんで、そういう時は「あそこ行きたいけどバイクで日本一周する時のために取っておこう」という事で諦める。角島大橋とか高千穂峡とか歩いて行けなかった所に行きたいなぁと。
それと『人が集まる空間』をつくりたくて。旅人がいつでも泊まれるようなシェアハウスをやりたいけど。旅人の聖地のひとつにしたい(笑)。
ー最後に、よこみーさんにとって旅とは。
よこみー:大事な試練だと思う。ただ楽しく終わらせる事もできるし自分を見つめ直す時間にする事もできるし、人に強制される事じゃないからこそ自分が試されるというか。そういう意味で旅は自分の中では試練だと思う。
よこみーさん、ありがとうございました!
ゴールは2020年の東京!無事に達成される事を願っています!
(取材日2018年10月19日)
~インタビューを終えて~
自分と同じ時期に日本一周をやっててずっと会いたかった徒歩ダー(徒歩旅人)。徒歩ダー同士が普通に旅してて出逢える確率は低く、やはり旅中に会う事はできなかったけどこうしてインタビューという形で会う事ができて良かったし、インタビュー旅を始めて良かったと実感した。カブで福岡から横浜までの道中も楽しめたからなお良し!
やっぱり荷物を背負って歩くあの風貌はぜひ生で見てほしい(笑)。すごいから。
今回色々とお話しを聞かせてもらい、旅のきっかけは自発的なものではなく友人に誘われてというのが意外だったけど今では旅を自分なりのスタイルで楽しんでて流石だなと。
徒歩ダーさん個性強いぜ(笑)。