旅人interview.

もと徒歩日本一周人が日本を旅する旅人に会いに行ってインタビューするブログです

FILE.7『変態の皮を被った教師の卵のような何か』自転車日本一周がっきー

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こんにちは!ごやです!

 

時は11月のはじめ。

 

今回旅人さんに会いに佐賀で開催されている佐賀インターナショナルバルーンフェスタに行ってきました!

 

そこでは20人くらいの(終了者含む)日本一周の旅人が集まってましたかね~、旅人のいる所に旅人集まるというか日本一周旅人達からのバルーンフェスタの注目度も窺えました!

 

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自分もパシャリッ

この光景はなかなか体験できない!(誰だろう…知らない人の背中お借りしました)

 

 

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出逢った旅人さん達と一緒に撮影を楽しみました♪

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 旅人の飼い主さんと一緒にバイクで日本周遊するハスキー犬の旅犬『シンラ』!

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この子がまた、めちゃんこ可愛い

 

さてさて本題の旅人interview.

 

今回もチャリダー

 

2017、2018年のねぶた祭り参加した旅人達にはお馴染みの?キャンプ村の村長

 

自転車で日本一周中のがっきーさん

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そう、チャリの見た目からしヤベー奴

がっきーさんも徒歩旅中に会いたかった旅人さんなんで今回会えて嬉しい(*´-`)

 

ーはじめましてよろしくお願いします!まずは日本一周を始めたきっかけなどを。

がっきー:大学で教員採用試験を皆と勉強し始めて、もともと教師の理想像がちゃんとあってそういう人達って、色んな経験をしてきた人達。どっちかというと教師一本に絞ってきた人よりも、別の仕事して教師になった人が多くて。だから自分も何かしたいなと思いながら大学生活だらだら過ごしてたんですけど、仲の良い友達に話したら「チャリで日本一周したら?」って言われて。というちゃんとした背景があるけどチャリで日本一周自体は軽い感じで。「あっ、それいいね」みたいな。

 

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ーなぜ教師になろうと?

がっきー:もともと数学が好きで中学校の時も友達に教えたりとか、ちょっとした問題とかも自分で作ったりしてて。出逢う先生が良い先生ばかりだったんで。そういうのもあって自分も教師を目指したいなと。数学の良さとかも伝えられたらと思って。

割りと口は達者な方で言葉はすっと出てくるんですけどその感じが大学生活の時、嫌いだったんですよ。綺麗な言葉は喋れるけどそれが薄っぺらいと自分で喋りながら感じる。なんかペラペラな言葉喋ってるなみたいな。それが嫌いで結局、経験があると喋る言葉が重たくなるというか、そう思っていてなんかしなきゃなってのもあって旅に出たんですよね。

一個経験した事によって話の信憑性とかが全然違うじゃないですか。旅は面白いぞって、旅してない奴に言われても魅力なんか伝わらないし。

 

ーそういう経験を子ども達に伝えていきたい。

 がっきー:色んな可能性を広げられたら面白いなと思って。その子がこういう風になりたいって言った時にそれだけじゃなくて「こういう道もあるよ」みたいな、その子がやりたい事を消す訳じゃなくて枝分かれして増やせるみたいな。って事は考えてて。選択肢は多く持った方が面白いんで。

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ーなぜ自転車で?

がっきー:一応、親からバイクは絶対厳禁。100%止められてて。車かチャリか徒歩かってなって、徒歩は俺には無理だと、そもそも選択肢になくて。じゃあ車かチャリかとなったら自分の足で見た方がいろいろ見られるし経験としていろいろ語るにしてもチャリの方が良いかなと思って。

ー旅の1日目はどのような心境でしたか?

がっきー:旅の1日目はワクワク感と、周りに「どうせすぐやめるやろ」と言われてたから逃げるように漕いでたという(笑)。

ー1日目の寝床は?

がっきー:野宿ですね。一応、日本一周に出る前にアメリカ縦断で野宿してたから日本で野宿するのは全然もう余裕やと思ったんで。初日からテントも張らず銀マットも持ってなかったんでその時。琵琶湖沿いの草むらの中に寝袋広げて普通に寝てたんで。

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ーこれまでの旅で楽しかった場所や事はなんですか?

がっきー:北海道は皆言うと思うし、ねぶたも皆言うと思うんですけど…ねぶたは確かに楽しかったですね。こんなに旅人がいるんだと思ったしそこでいっぱい繋がりもできて、その時の繋がりで今年もねぶたに行けたので。去年出逢った人達のおかげで今年のねぶたは尼崎から青森まで1回もチャリ漕がなくて行けたんですよ。それは去年出逢った人とかお世話になった人達に繋げてもらって車に荷物乗せてもらって行ったんで。そういう意味ではねぶたは良かったのかなと。最初行く気は無かったんですけど北海道でいろんな人に言われて、行ってしまったからこそこういうガバガバな旅になりっていうね。

でも本当に良かったなとは思います。

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去年の6月に宗谷岬に行った時の写真 初めて行った日本の極端だったので印象が深い(がっきー)

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去年の8月のねぶた祭の時の写真 旅人に勧められて行ったねぶた祭で旅の1番の思い出(がっきー)

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茨城県にある日本一高い所から飛べるバンジージャンプ 高い所から飛ぶ怖さよりも財布から1万5千円が出て行った事の方が恐怖で頭がおかしくなってる写真(がっきー)

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旅人と再会した時にたまには贅沢しようと焼肉屋に行った時の写真 やっぱりビールは最高やで(がっきー)

ねぶた祭りの魅力とは?

がっきー:小・中・高校でも皆あれだけの人数が集まって同じ事に向かって進むというのはあまりない。社会に出れば…でもそんなに合わないですね指針が。けど、ねぶたになると本当に全国からねぶたのために時間を合わせてとかズラしてとかあるから、そういうところでもあの集団行動は面白いと思いますね。旅人とか元旅人の人とか「ねぶただけは行った方がいいよ」と勧められて。今年は僕も勧めるようにしてたんで。

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ーこれまでの旅でつらかった場所や事はありますか?

がっきー:旅に出て1ヶ月半目に付き合ってた彼女に別れを告げられまして。その時が1年7ヶ月ぐらい旅してきた中で一番旅をやめたいと思った時。むしろその時くらいしか旅をやめたいと思った事がないくらい(笑)。

一応、頑張る目標にはしてて。その娘に会うために頑張らなきゃみたいな。半周して会って1年で旅を終わらせるみたいに言ったから、別れてからはガバガバ(笑)。それもあって期間も距離もガバガバ。

もう一個つらかったのは風邪を拗らせて蓄膿症になった時。38度の熱が一切治まらず鼻水はズルズル。ネットで調べたら蓄膿症。病院に行かないと治らないっつって。何も栄養のあるもの採ってなかったから病院に行く前に牛丼屋を見つけて「食いてえなあ」みたいな。ってなって行ったけど味しなくて残すっていう。基本的に出された物残さないんですけどあの牛丼だけはクソ不味かったです。

あとは、楽しかったですけど足を怪我して1ヶ月間一切チャリを漕げない時期もあって、その時は今となっては色んな人と出逢えたし面白かったけどつらかったのはつらかった。動けんなぁみたいな。お世話になりすぎて何もできんなと思って。チャリを漕ぎすぎて両足肉離れ寸前で。去年、日本一周してた医学部卒業の子がいてその子に電話して聞いたら「絶対安静ですね」って言われた時は何とも言えない気持ちになった。

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ー旅で感動した事などはありますか?

がっきー:こういう風に繋がっていくんだなと思うのは、北海道の神の子池に行った時に…行った事ある人ならわかるんですけどめっちゃダートなんですよ。一切電波も通らない状況で。帰りの時に前を走っていた車がすれ違いの車を避けようとして、避けすぎておもいっきりずり落ちて。で、その人を取り敢えず引き上げてレッカー来るまで喋ってて。で、宿に行った訳ですよね、ダラダラしてたら警察から電話がかかってその人がどうしてもお礼を言いたいとなり始めて。行ったらたくさんご馳走してもらいホテルも取ってもらい歯の治療もしてもらって。

感動というよりかは、こういう風に受けた恩は別のどこかに返してまた返ってくるのかなと思いました。

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ー今までで良かった宿とかは?

がっきー:ゲストハウスは今まで1度しか泊まってないのでライダーハウスなら。僕はやっぱり北海道の『ヤドカリ』の方が。『蜂の宿』はその時急いでて2泊だけだったのでそこに長く居たら変わってたんでしょうけど、ヤドカリですかね。帯広が結構いろんな見所が周りにあったりして、ぐるッとまわってくるから旅人がめっちゃ来るんですよね。オーナーさんも凄くいい人で仕事も紹介してもらったりして。

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ここで衝撃事実(個人的な)。昨年北海道を歩いていて7月に帯広のライダーハウス『ヤドカリ』を利用した時に面識こそなかったけどがっきーさんと一緒に泊まってた。実ははじめましてではなかった。

 

ー旅中に出逢った影響を受けた旅人、印象的な旅人はいますか?

がっきー:割りと『とね』とかのコミュニケーション能力というか気付かぬ間にいろんなところで交遊が広がってるな、みたいなのはすごいと感じる。

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がっきーさん&とね君

ー今後の旅人に向けて『ここだけは行ってほしい』場所などはありますか?

 がっきー:『四国カルスト』。北海道よりも北海道というか日本じゃないみたいな。ぜひ行ってほしい。チャリで行ってしんどいけどめちゃくちゃ気持ちいい。もう他とは別格。

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(写真本人提供)

ー今までの旅でトラブルなどはありますか?

がっきー:一番のトラブルとしては蓄膿症。それもあって雨の日は走らない。もう、次の年の旅人に言いたいのは雨の日は走らない方がいい。無駄。良いこと何一つない。進むってだけ。最悪マイナスになる、風邪引けば。

ーおすすめの装備や荷物で工夫してる事などはありますか?

がっきー:僕がおすすめするのは、チャリなんか何でもいいよっていうのは思いますね。僕は5万のクロスバイクでやってるんで街乗りの。どこのチャリ屋に行っても「よくこの自転車で旅してるね」みたいな。『グレートジャーニー』が流行り過ぎてね。チャリで個性が出なくなるから。まぁそれもそれで良いんでしょうけど。1年くらい旅するなら『相棒』じゃないですけど、そこに個性を出した方がいいんじゃないかなっていうのは。バッグは大体一緒になるし。大体『オルトリーブ』になるから。

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 がっきー:コンテナをチャリに積んでほしいっすね。見た目もインパクトがあるし積載も慣れれば楽やし完全防水でステッカーが貼れるから旅してる感が凄い出る。調理器具とかもごま油とかぶちまけた時に、調理器具だけのバッグとか使ってたらまだいいんですけど知り合いで服とかと一緒のバッグでごま油ぶちまけたとかいう奴いるから(笑)。

それも考えると絶対にコンテナおすすめ。で、外にカラビナ付ければどこでも装備増やせるし。コンテナの横に自転車のチューブを付けて、これ伸びるからちょっときつめに縛っておいて寝袋やテントとかを挟んで固定する。で、取り外す時にこれ(チューブ)を外せば。

ーめっちゃ便利(笑)。

がっきー:そう(笑)。割りと積んでるけどスマートには積んでるはず。

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ー旅で大事にしている事、意識している事、モットーなどはありますか?

がっきー:観光に公共交通機関は使わない。もちろん飲酒運転は厳禁。自分がいろんな職業を知ってた方が子ども達の引き出しを増やせるなと思って。例えば、その子が建築業になりたいってなった時に自分が建築業した事ないとかそういう人に会った事ないからネットでしか知らない情報しか喋れなくて、じゃあ結局子ども達が調べた情報と一緒になってくる訳で。っていうのもあって結構いろんな仕事をしてきてるんですけど一応全部違う職種は選んでいます。旅の目的というか、そういう意味でもいろんな職種を経験するのは意識して。

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ーがっきーさんにとって旅の魅力とは。

がっきー:旅の魅力は『沈没(あまりの居心地の良さに宿泊先で住み着く)』って言いたいけど(笑)。ゆっくり見てまわる事っていうか人と出逢う事かな。

ー最後に、がっきーさんにとって旅とは。

がっきー:旅とはイコール沈没でくくりてぇ(笑)。旅とはほんと人と人との繋がりかな、みたいな。(バルーンフェスタに集まった)このメンバーもお互いがお互いを知っている訳じゃないみたいな。ていうところで集まってこんだけ仲良く喋っているから、普通に働いてたら絶対にこういう事ないじゃないですか。この年の差は凄いと思う。(このメンバー)下は20歳から71歳まで一緒の空間でこうやって喋ってワイワイして、そういうの無いと思うんでそれは旅の醍醐味。

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がっきーさん、ありがとうございました!

 

2017年チャリダー、どうやら今年も越冬するらしい…ゴールは来年?

 

最後まで安全に旅してくださいね~

 

(取材日2018年11月2日)


 ~インタビューを終えて~

と、いうわけで『綺麗な』がっきーさんをお伝えしました。こんなの自分の知ってるがっきーじゃない!って意見はどしどしお待ちしてます。いや、今回は記事にできそうにない『裏』行きのトークが多かった。ていうか『裏』トーク中のがっきーさんは本当に生き生きしてる。(主に衛生面な意味で『汚い』話しと下ネタと笑えるゲスい話し)。あと愛されキャラなのはほんと伝わってきたし、 (たぶん)根は真面目だし、こんな先生いたら楽しそうと生徒の目線でこの旅人を見てた。最後に『年の差』の話しが出てきたけど自分も四国を歩いてた時に72歳の歩き遍路のおじいちゃんと一緒に野宿して、意気投合。お互いやりたい事や未来を語り合った。それはもう『友達』という感覚以外のなにものでもない。旅が人を童心に返らせるのを肌で感じた瞬間だった。

あと、ごま油ぶちまけるのは自分も経験あり。徒歩ダーの場合ひとつのバックパックに全ての荷物を納めないといけないのでバックパックの中でごま油ぶちまけたらそれはもう悲惨。惨劇。

ごま油、あいつだけは許すまじ。