FILE.8『未来のための今』バイク日本一周ゆか
こんにちは!ごやです!
鹿児島に移り住み11月にOPENしたゲストハウスR270ひおきにてヘルパーのお手伝いを少しだけやっております(。・ω・)ゞ
…と、
はじめは言ってたんですが現在はお客さんが泊まりに来た時にだけ現れては旅の話しをするだけして帰っていく幽霊部員的な自分です。(^^;
ゲストハウスR270ひおきを少しご紹介
アーティストさん達がバスルームや部屋の壁を彩ってくれました!
素敵なバスルーム(*´-`)
こちらではここ鹿児島の美しい風景を描いてもらってます!枕崎や開聞岳♪さりげなく僕の姿も描いてもらったー!うれし!
ゲストハウスのオープニングセレモニー、オーナーシェフの料理♪終盤につまみ食いしましたが旨い(*´-`)ウマウマ
土日祭日ランチやってます、どうぞお越しくださいませ!
というわけで鹿児島に来られた際はぜひぜひ寄ってみてくださーい。そして旅人さんには僕からのインタビューが待ってます!?
今回の旅人さんはそんなできたてほやほやのゲストハウスの最初の宿泊者
バイクで日本一周中のゆかさん
日本一周ライダー♪
最近すごい量の過積載旅人ばかり取材してたので感覚狂いそうですが、この荷物も結構な量!
なかなか男らしい積載
お越しいただいたついでにインタビューさせてもらいました!
よろしくお願いします!
ーまずは日本一周をやろうと思ったきっかけなどはありますか?
ゆか:皆にきかれるけど、私は思い立った時の事は覚えていません。なんかそういう旅してる人がおるって知った時に、なんか自分もできるんじゃないかな~って。
その時は必死に旅する理由だとか目的もいっぱい考えたりもしたけど結局なんもまとまらんくて。まとまらんまま出発。なんかあるだろ、みたいな。だから思い立った日の事は覚えてないです。きっかけになったのは一人暮らしが終わったから。母親と一緒に住み始めたというのが一番大きい。一人暮らしの間はでれへんなと思ってたから。
ゆか:最初は「できないそんな事、自分には」って思ったけど、「いや待ってできるんじゃないか」となり。なんか楽しそうやなぁって。そんで段々「あっ、できるかも…」と思って。そんな感じです。
なんか特別、例えば自分探しとかそんなつもりも全く無かったし。旅で自分見失いそうやけど逆に(笑)。旅してるうちにやっと目的を見つけてきたみたいな。最初はあんまり目的とか関係なく、とりあえず宗谷岬に行くって事だけ考えて。旅してるうちに目的は後からついてくるやろうと思って。
ー目的は見つかりましたか?
ゆか:何のために旅してるかっていうのは見つかった気がして。人と出逢うため。こういう風に外に出なければ出逢うはずのなかった人達やから。例えば、鳥海山で転倒してへんかったらこの人には出逢えなかったっていう人もいてるし、出逢いってそういう一瞬の偶然がもたらす、尊いなと思って。この人達に出逢うために旅してるんやなとか。
最近気づいたのは、知覧に行くってなった時にうちのおじいちゃんとかが凄い興味あって、でも「自分は行けないから代わりに行ってきて」って感じで言われたり。だとか、家族で昔親しんでた車、凄い古い車なんやけどそれが通った時にこの写真お父さんに送ったら喜ぶかもって思ったりした時に、なんか自分ひとりだけの旅やと思ってたけど誰かのため…案の定、写真とか送ったら「泣けるー」みたいな感じでお父さんも喜んでくれたし特攻隊のとこ行ってくるわって言ったらじいちゃんが「じいちゃんの分まで手合わせといて」みたいな感じやから。自分のためだけじゃなくてやっぱり自分の大事な人、行けない人達のためでもあるなぁと最近思ったり。
ゲストハウスに訪れた旅人さん達に竹灯りを作っていただいてます
ーバイクはもともと持ってて?
ゆか:そうです。20歳の頃に。父親が乗ってて私も乗りたいって。日本一周やりたいなぁって思った時に、あっバイクあるしって思って。自転車っていうのは頭になくて歩きもなくて車もない。バイク一択やった。すいすいどこでも行けそうやし、何より自分の格好いいと思ってる乗り物、自分の持ってる乗り物の中で一番好きな乗り物やったから。乗ったら気分もあがるし。そう。この好きな乗り物と一緒に旅をしたい。
ーバイクはHONDAのホーネット250。
ゆか:とりあえずネイキッドに乗りたくて。格好いいから。で、青が好き。最初はYAMAHAのXJRっていうバイクに乗りたかったけど、バイク屋さんに行って乗ってみると足が届かんくて。バイク屋さんにもちょっとこれはやめといた方が良いかもと言われて。で、その次に考えてたのがホーネット。大きいタンクで格好いい、名前も格好いいやん。リアタイヤも大きくて格好いいし。で、またがってみたら確かにチョンチョンやったけどこれならシートの綿を抜けば乗れるってなって。それで何センチか下げてやっと乗れてるみたいな。
ー旅の相棒ですね。
ゆか:格好いい…。止まってるバイク見て、なんかめっちゃ格好いいバイク止まってる思ったら自分のやーんって(笑)。うちのバイクやーんみたいな。
出発するときに弟にもらった寄せ書き(ゆか)
北海道で偶然集まった大阪3人でお好み焼きした日(ゆか)
土砂降りで何もかも濡れた日(ゆか)
男鹿半島(ゆか)
お遍路結願(ゆか)
ーこれまでの旅で楽しかった場所や事はありますか?
ゆか:いっぱい旅人と出逢って、気が合ってわーっと喋ってる時とか凄い楽しい。っていう面ではやっぱり北海道とか凄かった。どこに行っても旅人がいた。雨が多かった事もあってライダーハウスとかを使って野宿とかじゃなくて。だからほんまに雨がもたらしてくれた出逢いやった。
佐賀バルーンフェスタに集まった旅人達による白玉工場(ゆか)
ー逆にきつかった事、つらかった事などは?
ゆか:北海道を出る時から1週間くらいずっと雨やってん。ほんで青森で、基本的に道の駅に泊まる時は人がおって営業時間中やったら「泊まっていいですか?」って聞くようにしてたんですけど、人がおったから 聞いたんですよ。そんで大雨やって、その道の駅すんごい大きな屋根あったから「すみません今日ここで野宿していいですか?」って聞いたら「うち、そういうの許可してないんで」って初めて断られて。大雨の日に。断られて「じゃあここら辺で雨をしのげて野宿できる場所ってありますか?」って聞いたら近くの公園を教えてもらって。そこが快適やった。旅人にとってのホテルやと思う。
ー結果的に良かったですね。
ゆか:そう。むしろ教えてくれてありがとうって。でもやっぱりその時、気分も沈んでいて。しかもその時1人じゃなかったのにすっごい悲しくて。「悲しいなぁ」ってもう1人の旅人と。「すっごい悲しい、なんか今泣きそう」って「うん、なんか俺も」って言って。音楽かけよっかって言ってスマブラの曲かけた(笑)。
それがナンバーワンやと思ってたけど塗り替えられまして、室戸岬で。
お遍路中にものすっごい大雨にあって、しかもそれがバイク降りてる時やってん。ちょっと室戸岬見に行こうと歩いてたら痛いくらいの雨降ってきて一瞬でびちょびちょなって。でもヘルメットかぶらなあかんし近くに寝る場所とかなくて。
ー雨の日って積載はどうやってカバーしてるんですか?
ゆか:ブルーシートを。ブルーシートが最強です。絶対濡れない。ブルーシートした上に中のマットとかテントは大きなごみ袋に包んで。100均のゴムでクックッと端っこを引っ掛けてやるともう外れへんくなるから。
ーこれまでの旅で感動した事などはありますか?
ゆか:旅の相棒って私はバイクなんやけど、実はホンマに一緒に旅しようと思ってるものがひとつあって。それがこの自分の兄、5歳上で10歳になる直前に亡くなって病気で。だからこの写真を連れていって。一緒に喜んでくれると嬉しいし、例えばそれで今日はここ行ってきたよと親とかに送っても「一緒に連れていってくれてんねや」って言われて。兄を知ってる人達も凄い喜ぶというか。見られなかったから本人は。そんな感じで一緒に旅してて。
ゆか:それで感動した事っていうのが、恐山あるじゃないですか青森に。あそこってかざぐるまがいっぱいあるでしょ。かざぐるまは亡くなった子どもを慰めるっていう意味合いあるらしくて。
で行った時に、なんかふと目に止まったかざぐるまの所でこう置いてパシャパシャっと写真撮ってて、まぁ特に風も吹いてへんくて。風が吹いてないから凄い静かやってん。人もあんまりいない。ほんで曇り空。まさに恐山やなぁとこう、かざぐるまの所に写真置いて。ふと、なんとなく話しかけてみたん。話しかけてみた時にあまり風が吹いてないのに周りに刺さってあったかざぐるまがグルグルって回って。あんまりスピリチュアルな事は信じへんのやけどな、ふっと止んだ時に「そこにいてんの?」って聞いたらグルグルって回ったからそれが凄い嬉しくて。話しかける度にじゃないけどグルグルと回ったから「あっ、そこにいてんねや」て思った時に凄い嬉しいというか気持ちが動いた瞬間やった。
あと、うみほたるのデッキの所に行った時に凄い風やって。こうパシャパシャ写真撮ってたらカメラケースに入れてるもんやから、カメラをパッと出した時に落ちたんやろなぁ。気が付いたら写真が無かってん!最悪やどこで落としたんやろって。
取り敢えずうみほたるを探さないとと思って。こんだけ風吹いてるからどっか飛んでいったやろと思って、最悪やとうろうろ見てたらそんな長いこと探してなかったのに導かれるようにそこにたどり着いて。「俺はここにおるんや」ってこう、こんなにすぐに見つかったと思って。だからちゃんと一緒に旅してるんやって思ったのが一番感情が動いた時かな。感動した。
ーおすすめの装備やアイテムなどはありますか?
ゆか:おすすめのアイテムはこれでーす。日記帳です。高橋書店の5年連用日記。これね、めっちゃ良くて数年前の事がひとめでわかる。日記は旅だけじゃなくて日常の生活でも想い出になる。前回の連用日記が終わったから今年は1年目。
ゆか:あと、おすすめはやっぱりワークマンのイージス!
ーはい。ゆかさんと言えばイージスごり押し女子のイメージ(笑)。
ゆか:これ佐賀バルーンフェスタ終わってからどんだけ宣伝したんやろ。ガソリンスタンドでもレクチャーしたしね脱ぎ方。
防寒性に優れたこのイージスが愛用品
ー旅の1日目ってどのような心境でしたか?
ゆか:初日は結構な距離を走って。こんな所までひとりで来ちゃったよー!と思いながら。寝床は初日だけ決めてました。その場所は前々から家族で来た時に車停めてる場所やったからどういう場所かは知ってたから。ここにひとりで来たって。嬉しい。でも次の日の朝起きた時に「このまま家帰ろうかな…」って(笑)。
最初は不安とワクワクどっちも。何が待ち受けてるんやろうみたいな。でも何をしようが自分の自由やでっていうのがあって、自由だ自由だって思いながら走ってた最初は。
天気が良いのでモアイ像を見に宮崎県のサンメッセ日南へ
ー旅をしていて大事にしている事、意識している事、モットーなどはありますか?
ゆか:全然そんな事ないやんって言われてしまうけど、行儀よくする事。バイクやったらすり抜けできるやんって皆に言われるけどすり抜けは絶対しない。だとか、挨拶と返事はしっかりしようと。日本一周を見た事ない人にとって私が第一号やったら私になるやないですか日本一周の印象。ってなって私が悪い印象を与えてしまったら後の旅人に迷惑かかるから、行儀よくする事は大事にするようにはしてます。
ーゆかさんが感じる『旅の魅力』とは。
ゆか:旅の魅力は新しい発見がいっぱいあることです。出逢いがたくさんある事はもちろんの事、自分の事もいろんな発見があるし、あんまり観光地を目当てに行った訳じゃないけど東尋坊ってここにあったんやとか(笑)。あれ?山形ってここにあったんやとか。あれ、もうここ群馬?とか。そういう距離感って行ってみないとわからない。いろいろ発見した。自分は思ったよりも怖がりやとか。器が小さいということも気付いたし(笑)。嫌でも発見するしね。
ー最後に、ゆかさんにとって旅とは。
ゆか:後のためというか。あの時の自分がいて今の自分がいるじゃないですけど。凄く楽しいし自由やし全て自己責任。何をしても良い事も悪い事も自己責任。それって旅のみならずいろんな事に言える事やけど。この旅は未来のための今。過去にいろんな失敗もあったし嫌な事もあったけど、結局あの経験があったから今の自分がおるなっていうのは前から考えていて。じゃあこれはきっと旅にも言えること。
ゆかさん、ありがとうございました!
ゴールの大阪へラストスパート!最後まで安全に日本一周を楽しんでくださいね!
(取材日2018年11月11日)
2018年12月10日自宅にゴールして沖縄を残し日本一周ひとまず終了しました❗
ゴールした時の感想のコメントいただきました!
ゆか:家についた時は、あんまり久々に帰ってきた感はありませんでした。でも、カレンダーが変わってたり、部屋が冬仕様になってるのを見て、自分はしばらく居なかったことを実感。それから、いつでもお風呂に入れること、洗濯できること、家中どこでも寝転べることに気付いてテンションぶち上がりました。旅中は寝転びたくても、テントの中や人目がないとこでしか出来なかったから(笑)
おばあちゃんやお母さんが、ハグで「おかえり」って迎えてくれて、「あぁ、やっと安心して寝られる」って言われたんやけど、実は旅が終わる前から「次は歩いてみようかな」とか「ヒッチハイクハイクをしてみようかな」とか考えてて、結局また心配かけることになるかもしれない…笑
お疲れ様でした!ゆっくり休んで次の計画へ向けて突き進んでくださいね!
~インタビューを終えて~
今回の旅人さんは女性ライダー。いやはや格好いい。女性に限らずバイクというただでさえ格好いい乗り物にまたがって運転するライダーは総じて格好いい(もちろんマナー良くが大前提として)。 これまで徒歩でまわった日本の道もバイクで疾走したならどんな景色なんだろうとワクワクしながら想像する。
そして彼女のイージス推しの熱量は半端ない。
バルーンフェスタで集まった旅人達みんなに試着までさせてイージスの良さを熱弁する姿を見てたらワークマンさん、彼女にもう1着プレゼントしてあげて…っと思ってしまう。
イージスの売り上げに貢献できたかどうかは定かではない。